Artist: 弘田 三枝子 (Mieko Hirota)

弘田 三枝子（ひろた みえこ、Hirota Mieko）は、1947年2月5日に東京で生まれた日本の女性歌手。2020年7月21日に死去。愛称はミコ。ダイナミックで伸びやかな歌声から「ポップスの女王」とも呼ばれ、その歌唱力は当時「日本の女性歌手の中で最高の歌唱力」とも評された。小学校時代、7歳から立川市の米軍キャンプでジャズやポピュラーなどを歌っていた。ハワイアン音楽をやっていた兄や先生から童謡や英語のアドバイスを受けた。1961年、14歳で東芝音楽工業から「Don't Treat Me Like A Child」（ヘレン・シャピロのカバー）でデビュー。翌年、各社競合の「Vacation」（コニー・フランシスのカバー）を東芝レコードから発売し、大ヒットを記録した。東芝でリリースされていた少女ポップシンガー時代の彼女の代表作は、洋楽のヒット曲のカバーだった。音楽評論家の村田氏は「西洋のリズム、メロディーライン、日本語としての言語のコミュニケーション能力という問題を克服する手段として、英語のような日本語を発明したのは弘田三枝子である」と論じている。 1964年10月に東芝の音楽業界を離れ、日本コロムビアに移籍。 1965年7月、アメリカのニューポート・ジャズ・フェスティバルに日本人歌手として初めて出演。カーメン・マクレー、フランク・シナトラ、クインシー・ジョーンズ、カウント・ベイシー楽団、スタン・ゲッツ、ジョン・コルトレーン、ウェス・モンゴメリー、デューク・エリントンなど、当時のトップジャズミュージシャンが出演。ビリー・テイラー・トリオをバックに歌い、3日目のトリを務めた。その一方、1968年には東京・サンケイホールで初のリズム＆ブルース・コンサートを行った。ジャズ、ポップスを経て、R&B/ソウル/ファンクという新ジャンルを切り拓く。日本コロムビアからのリリース曲はファンキーな楽曲が中心。